ハヤカワ文庫の「アルジャーノンに花束を」読み終わりました。
非常に密度の濃い時間だったです……。
ご存じの方も多いでしょう、IQが低かった主人公が、新しい科学の手術により、天才的な知能を手に入れる話です。
実は発行から時間がたってることもあり、少しだけ最後までのあらすじを知っていたのですが、それでも主人公としての時間は大切な時間でありました。
クリックで「アルジャーノンに花束を」ネタバレ感想
いやあ、最後らへんの破壊力すごかったなあ。
泣くよこんなん。
最後の最後まで読んで、タイトルにはこんな意味があったのか、と涙ながらに思いました。
主人公チャーリィの、喜び、悲しみ、怒り、そして悲しみ、喜びが優しく胸に浸透しました。
天才なりてえなあ、と寝っ転がりながら夢見る私ですが、天才も大変なんだなあと凡庸な感想も抱いたりしました。
すべてを手に入れていたチャーリィ、頭脳も、名誉も、悲しみも、孤独も、それは幸せなことだったのだろうか。
頭脳も、名誉も、悲しみも、孤独も、すべてを失ったチャーリィは良かったことだと言うけれど、それはきっと彼だから言えたことなのかもしれない。
天才チャーリィには時間が足りなかったんだろうな、とも思うけれど、時間があったとして、彼は幸せになれたのだろうかというと、よくわからないよね、としか言えないのだ。
幸せのなり方なんて、よくわからないもんね。
最後、天才的な頭脳を失ったチャーリィが、何もかもを忘れてキニアン先生の教室に行って「こんにちはキニアン先生~」と言いキニアン先生が泣きだして教室を出て行ったシーンは多分長らく忘れられないだろうなと思う。
そしてアルジャーノンに花束を。
良かったです。
そんなこんなー!
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